オーストラリアのオパール 何故でしょう?

ブラックオパール

この石はとても個性が豊かで同じ石は無いと言われる程です。ブラックの名の由来は採掘される場所の泥岩(母岩)の色によるものです。通常この母岩を裏側に残した状態で研磨されるので、裏を見ると黒やグレーの粘土層の母岩が残っているのが見えます。中には母岩が付いていない場合もあります。オーストラリアNSW州北部のライトニングリッジで採掘されます。

 

ボールダーオパール

ボールダーと呼ばれる茶色の鉄鉱石の隙間に出来るオパールです。オパールの層はあまり厚くないので、母岩を多く残してカットされます。オーストラリアQLD州で産出されます。

 

何故この地で産出されるのでしょう?

一億数千万年前の白亜紀、オーストラリアはゴンドワナ大陸と呼ばれ、内陸に大きな海が存在しました。その沿岸にはシリカが大量に堆積したと推測されています。長い年月をかけ海は消え、時が流れて数千万年前、気象状況の変化により降り積もった大量のシリカが大地の隙間にしみこみ数百万年の時を経てゆっくりと固まっていきました。あるところでは黒い泥岩に、ある所では鉄鉱石の隙間に。これがオパールです。

 

オパールの成長

1センチのオパールが形成されるまでにはなんと約500万年の月日が必要なのです。ゆっくりと安定した状態で固まるためには安定した大地が必要です。オーストラリアのオパールが高品質なのはまさに大地のお陰なのです。

 

なぜいろいろな色が出るのでしょうか?

オパールの内部は丸いシリカの粒と水分で出来ています。粒の大きさが揃っていると美しい遊色が現れ宝石としての価値が増します。シリカの粒が小さいと青色に、大きいと赤色になります。大きな粒が整然と並ぶ為には更に長い長い年月と限られた条件下での成長が必要になります。必然的に数も限られますので赤色が高価な理由はここにあるのです。

せっかくオーストラリアに居るのでオパール鉱山、いつか行ってみたいです。

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